「きみ、そんな顔でどこへいくというの」




 目が、あった。
 
 
 ボンゴレの、会議。
 身内扱いされる覚えはまったくないが、会議への出席と交換条件に赤ん坊から提示された条件は悪くなかったから、出かけた。
 それだけだ。


 百年単位で使いこまれた、黒檀の長机の、向こう。
 見慣れた──見飽きた、銀の髪。翠の瞳。
 見慣れぬ、スーツ姿。


 目があった瞬間、確かに、欲情していたくせに。

 素知らぬ顔で、草食動物の群れに紛れようとなんてするから。

「きみ、そんな顔でどこへいくというの」

 咬み殺して欲しいんだろう?





除獣様主催のモエチャにて
書き散らかせていただいた短文ログ