無自覚 彼は自分の容姿というもの、特にそれが他人に及ぼす影響と効果というものについて、無自覚的でありすぎると雲雀は評価している。 それだけで特徴となりうる、銀の髪。緑の瞳。人間がそういう色素を纏っていることが、いまだに少し不思議なくらいの。その稀少性だけで、十分他人の目を惹きつけるというのに。 整った、という言葉では不十分な造形。美醜の概念は時代や土地という文化背景によって大いに左右されるもので絶対的な基準ではないはずだが、少なくとも今雲雀の生きるこの時代この世界においては、美の側にその天秤が大きく傾くことが予想される。 態度は、悪い。口調も。けれど、姿勢、歩き方、細かな仕草。そういうものは、基本的に洗練されているので、粗野さはない。 実戦に例えるなら、スピード、正確さ、パワー、その全てを持ち合わせているような、ものであるというのに。彼はそれを自覚しない。 それは、とても愚かなことだ。 「君は自分を知らなすぎる」 「何の話だ?」 「優秀な頭脳なんだろう?ボンゴレの右腕」 その意味くらい。 自分で考えて、答えを出してみろ。 |
SNSより再録 ひばりさんははやとの容姿を好きすぎる という話 |