半同棲





 深夜にふらり訪れた雲雀は、見るからに疲れている、というか眠そうで、どうかしたのか、と聞くタイミングさえなかった。
 獄寺にはろくに目もくれないくせに、変なところで礼儀正しい彼は、ただいま、だのおやすみ、だの聞き取れない程度に呟いて、さっさと獄寺のベッドに潜りこみ、え?今ただいまっていったのか?あいつ、とうっか獄寺が動揺したりときめいたりしている間にさっさと寝息を立てていた。
 これ俺のベッドだよなと、セミダブルベッドの中央を占領して眠る黒髪の恋人を見下ろし、また複雑な気持ちになる。
 ここは自分の部屋で。これは自分のベッドで。
 けれど当たり前のようにそこを彼が占拠している、この現状を。
 嘆くよりも。
 嬉しいと思ってしまうのは。

 間違いではない、はずだ。







SNSより再録



完全な同居じゃないけど
半同棲な感じで
獄寺の部屋にいついているひばりさんに萌え